三翁神社は三つのお社がある神社です。それぞれのご祭神は以下になります。
中央殿は、厳島神社を創建した佐伯鞍職(さえきのくらもと)、鞍職の部下である所翁(ところのおきな)、神鳥が神懸かったという村の主である岩木翁(いわきのおきな)、8歳で入水し崩御した第81代天皇である安徳天皇(あんとくてんのう)、安徳天皇の祖母で、平清盛の正室であり、安徳天皇とともに入水した二位尼(にいのあま)、海の神様である大綿津見命(おおわたつみのみこと)、以上の六柱です。
左殿は、出雲大社のご祭神であり、国造りをした神で、大国主命の別名である大己貴命(おおなむちのみこと)、道ひらきの神である猿田彦命(さるたひこのみこと)、以上二柱です。
右殿は、平安時代末期の厳島神社の巫女で、平清盛の妾であった御子内侍(みこのないし)、同じく厳島神社の巫女であった竹林内侍(ちくりんのないし)と徳寿内侍(とくじゅないし)、以上三柱と、それに加え若宮の各祖神が祀られています。
創建の具体的な年代は不明ですが、平安時代に平清盛が、近江の山王社(日吉大社)から勧請し創建したのが始まりとされています。明治以前までは山王社と称されていました。
明治維新後には、島内にあった末社を次々と合祀し、多くのご祭神を祀っている現在の形となりました。
佐伯鞍職を佐伯翁と称し、所翁、岩木翁が祀られていることから、いつしか三翁神社と称されるようになったそうです。
昭和29年には、右殿に祀られていた平清盛公が分祀され、西の松原に清盛神社が創建されています。
厳島神社の境外摂社です。